オーディオと電源

ハムノイズ

タコ足配線による影響

比較的機材の数の限られるオーディオファイルの方は、電源の取り回しで苦労されることは少ないと思います。しかし、スタジオ/SRを始めとしたプロ機材については、プロではなくアマチュアミュージシャンでも機材の数は増えてしまう傾向にあるのではないでしょうか。なぜこのような事を書き始めたかというと、
「仕事であれこれ散らばっているPCなんかを、1箇所に集めてしまえ!」
という横着心の結果、タコ足配線と向き合わなくてはならないハメになったからです。

G5を始めとしたProToolsHD関連一式をキャスター付きの19インチラックを転がしゴロゴロと。あとはモニター。 アコリバのスタンドから、見た目だけ欅無垢材の座卓に直置き。ハリボテのため、大音量にすると神々しい低音が・・・などと、試聴には本末転倒な環境。ちなみに和室!これにWinPCを加えれば、Web、CAD、経理、文書作成何でもござれ。という横着空間と化してしまった訳である。普段は客間なんですが・・・

ProToolsのセッションファイルを開き、ギターを録ろうとすると、いつもと何か違う。それもそのはず。のけぞるようなハムノイズが発生。早速、対策開始。まずは一般の電源回路からDigidesign 192I/OとAMEK9098DMAをオーディオ用に用意した別系統の電源に切り替えます。

では、InspectorXLでのぞいて見ましょう。

InspectorXLでの表示画面

見事なハムノイズというところでしょうか。
これがマイクプリアンプ、DIで増幅されるわけですから・・・後はご想像にお任せします。ちなみにこの時いつものようにAmpFarmを挿し、JCM800 Extra Heavyというセッティングでしたので、余計に強烈なノイズが発生したのは言うまでもありません。(ギターはIbanez JEM-7Vです)

次に、192I/O、9098DMAそれぞれの電源側アースをフロートさせます。

InspectorXLでの表示画面

一見して、典型的なハムノイズは抑えられたように思えます。しかし、コンプレッサー、ギターアンプ等のプラグインを追加していけば、ノイズフロアーも上昇してしまいます。ここで、A種接地相当(接地抵抗10Ω以下)の接地線にアースを落とします。

InspectorXLでの表示画面

この時点では、双方に大きな差はないようです。但し、アース端子を中途半端に接続する位なら浮かしてしまう方がいいということが、お解りいただけるかと思います。

次に、絶縁トランス(何の変哲もない、ありふれたものです)を利用し、192I/Oと9098DMAの系統を非接地方式の電源に切り替えます。

InspectorXLでの表示画面

どうでしょう。ノイズフロアはさらに下がりました。あまり派手なコンプレッションや増幅を行わなければこれで良い場合もありますが、さらにシビアな状況下では、どのような選択肢が考えられるでしょうか。