オーディオ電気工事

引込線・幹線 容量拡大 太線化工事

低圧引込線容量拡大工事

せっかくハイスペックな機材を揃えたのに音に納得できないという経験はありませんか?オーディオ向け電源工事として最もオーソドックスなものが引込容量の拡大。引込線・幹線の太線化です。オーディオ機器において、特に電流変動の激しいアンプ類のバックボーンとして十分な電源容量の確保は欠かせません。

バックボーンとしての電源の重要性

電源のバックボーンが不足することによって再生音が不安定になるという現象はPAの現場で見受けられることがあります。発電機を積んだ電源車から電源の供給を受ける際、諸事情から十分な電源容量の電源車が確保できなかった場合には、再生されるキック(バスドラム)の音と同期してアンペアメーターの針が大きく振れる。さらに発電機は負荷の変動に追随できず、不安定な回転数の上下を繰り返してしまうという現象が起きてしまいます。実は、この瞬間的な負荷の変動ということは見落とされがちな点です。

音の分野ではありませんが、数年前、弊社が大手サブコンの一員として参加した大規模工場の現場において、電気的な観点から言えば同様のケースが起こりました。大規模な工場ではお盆、正月、5月連休を利用してメンテナンスを行うケースが多くあります。中でも、電気を止めることが許されない設備には発電機を用いた仮設電源により電気が供給されます。発電機の容量は工場側の設備担当者、電気主任技術者と入念に打ち合わせた上で選定されますが、負荷容量だけでは見えない側面が存在していました。それが前述した負荷の瞬間的な変動です。

問題が起きたのは電気炉を有する設備。あと1時間で年が変わるという大晦日の夜、「発電機が止まってしまいます!」という工場担当者からの連絡で現場に駆けつけました。発電機の再始動を何度か試みたものの不安定な発電機の回転とともに停止してしまいます。そこで、起動時に受電設備のアンペアメーターを確認したところ、100Aから300A近くまで瞬間的に電流が変動し、その変動に発電機が追随できず停止してしまうことが判りました。通常は400A CVT325により3系統の電源が供給されるこの設備。運転状態を落としているとは言え、2000kVAの発電機をもってしても、そのままの運転状態では維持が困難であることも判明しました。

定格だけでは見えてこないこの問題。負荷の特性を知る重要性を改めて知るとともに、オーディオ機器への電源供給との関連性もすぐに着想されました。

この着眼点が正しいものであるか。その点を確認するため、知人の紹介で同志社大学 長岡教授の元を訪ねました。

工場の現場で起きた事、オーディオとの関連性について伺ったところ、「その着眼点は間違っていません。」という回答を得る事ができました。その時のキーワードはエネルギー効率です。

引込容量拡大工事

一昔前に建築された一戸建てでは、引込線がDV2.6mm、3.2mmなどの細い線が使用されているケースを見かけます。ここ十数年であれば14スケア(より線の公称断面積:平方ミリメートル。sqと表示することもある。)以上が引込まれている場合が多いでしょうが38〜60sqにサイズアップ。引込点から分電盤に至る幹線も同様にサイズアップを図ることですることで大きな効果が期待できます。

パソコンなどの電気製品を多用する現在の環境においては一昔前の電気設備では十分な役割を果たせないことも多く、「パソコンを使っていたら電源がよく落ちるので・・・」ということで容量拡大の依頼も多くなってきています。

DV60-3R引込み例低圧引込線(DV)は、2コよりのDV-2R、3コよりのDV-3Rに分かれます。最近はほとんどが単相3線式のためDV-3Rを使用するケースが主です。 DVの導体は60〜22が軟銅線。14以下と単線では硬銅線が用いられています。
左の写真はDV60-3Rによる引込み例です。

低圧引込線(DV)
導体サイズ 仕上がり外形 [mm] 許容電流 [A]
より線 単線 2R 3R 2R 3R
  2 7.2 7.8 28 25
  2.6 9.2 9.9 38 34
  3.2 11.5 12.5 50 44
8   12.0 13.0    
14   15.5 16.5 70 62
22   18.5 20 92 80
38   23 25 130 113
60   28 30 174 152

単相3線の場合はDV-3Rとなり、電線保護のための容量を約8割とすると、DV60の場合、選定するブレーカーは125Aとなります(電力量計は120A)。

基本的に電力会社は使用する負荷容量に応じた設備しか認めません。そのため、電力会社の配電担当者と交渉し特殊な案件であるということを理解してもらう必要があります。この辺は担当者によるという側面が大きく、「配電線からの変更にも対応します。」という方など様々です。電力会社によっては電柱に専用トランスを吊り込んでもらえるケースもありますが、一切、認めないという電力会社の方が多数派だと思いますので、電力会社への確認は必要です。

「それでも専用トランスを!」という方。予算的に余裕のある方は、高圧受電ということが選択肢に入ってきます。